Contents
1.外部・内部要因の分析
2.あるべき姿のイメージづくり
3.現状調査・分析(業務・システム)
4.As is/To be ギャップ分析 → 変革のテーマ設定
5.施策の策定
6.システム化計画の作成
6.その後
〇〇コンサルタントという言葉を聞くと、とたんに縁遠くて、ハードルが高い気がします。(ハードルだけではなく、費用も???)
ウチには、分不相応な存在なんていうイメージがあるかもしれません。
もしくは、ちょっとうさんくさいイメージもあるかもしれません。
そもそも「コンサルタント」とは、何をする人のことを言うのでしょうか。
調べてみると、下記のように定義されています。
“コンサルタントとは、コンサルティングを行うことを業としている個人もしくは法人のこと”
出典: フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」
それでは、「コンサルティング」とは何でしょうか。
“コンサルティングとは、専門的な事柄の相談に応じること”
出典: 三省堂「大辞林第三版」
正直なところ、辞書で調べても、「コンサルタント」「コンサルティング」の意味(実態)はよくわからないのが、本音です。
ちなみに、私が「コンサルティングとは?」と尋ねられた時は、
「企業が抱える課題を明らかにし、その解決策を示し、企業の成功・成長を支えること」と答えています。
そして、その専門分野がITであれば、ITコンサルティングということになります。
もう少し具体的に表現して、まとめると下記のようになります。
ITコンサルティングとは
この4つを行うことがITコンサルティングであり、これを行う個人・法人が、ITコンサルタントになります。
「ITコンサルタント」「ITコンサルティング」について解説しましたが、正直、よくわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで、当社が行っている「ITコンサルティング」について、「システムグランドデザイン」を例として、そのやり方を2回に分けて簡単に紹介したいと思います。
※システムグランドデザインとは
経営目標の実現に向けた全社的な業務・システムの改革を行うにあたって、全体最適な仕組みを構築するための青写真・道筋を描くごとです
今回は、「1.外部・内部要因の分析」「2.あるべき姿のイメージづくり」「3.現行分析(業務・システム)」「4.ギャップ分析 → 変革のテーマ設定」を紹介します。
1.外部・内部要因の分析
「ITコンサルティング」だからといって、最初からIT(システム)を意識するわけではありません。
最初は、お客様の業界・業種の動向や情報をしっかりとキャッチするところから始まります。
いわゆる「外部要因」「内部要因」の調査・分析を行います。
外部要因としては、下記のようなことを確認します。
続いて、内部要因の分析として、お客様の経営者や経営層(役員)・リーダなどに話を伺います。
まずは、お客様を取り巻く環境や会社の方向性ををしっかりと理解した上で、お客様企業の向かう先をイメージします。
2.あるべき姿のイメージづくり
お客様を取り巻く環境や会社の方向性ををしっかりと理解した上で、お客様も含めたメンバーとディスカッションを重ねながら、「あるべき姿」をイメージしていきます。
「あるべき姿」とは、経営をサポートする「業務機能のイメージ」「システム機能の在り方」「業務の流れ(フロー)」などを指します。
また、「あるべき姿」をステークホルダーの共通認識にするために、「バリュー・チェーン」「部門機能関連図」「ビジネスモデルキャンパス」「業務フロー図」などを作成して、あるべき姿を可視化していきます。
3.現状調査・分析(業務・システム)
あるべき姿のイメージを頭の中に持った上で(あるべき姿を”仮説”して)、現状の業務・システムの調査・分析を行います。
とにかく網羅的に業務やシステムを調査し始めると、時間や労力がかかるばかりでなく、何のための現状調査・分析なのかが分からなくなります。
さらには、ピントがぼやけた調査・分析になり、評価もしにくくなるため、必ず仮説を立ててから調査を行います。
調査は、業務の流れに沿って、現場作業者の行動も確認しながら、「現行業務フロー」「問題・課題一覧」などを作ります。
現行システムの場合は、お客様の情報システム部門やシステム保守ベンダーへのヒアリングを行いながら、「システム関連図」「問題・課題一覧」」などを作成していきます。
4.As is/To be ギャップ分析→変革のテーマ設定
「3.現状業務・システム調査(As is)」と「2.あるべき姿の策定(To be)」の結果を比べてみます。
このAs is/To beのギャップが対処すべき課題になります。
この時点では、ただの課題の列挙でしかないので、課題を「重要度(影響度)」「定量・定性効果」「実現可能性」などを軸として整理していきます。
最後に、整理された課題をカテゴリなどで分け、抽象化したものを「変革のテーマ」として設定します。
本記事は、下記につづきます。