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データの一元管理、マスタ及び原価計算基準の統合で、事業内容が異なる関連グループ会社の内部統制基盤を構築

FutureOneメディア

各種繊維製品製造販売
・不動産賃貸業

株式会社トーア紡コーポレーション 様

導入製品

FUTUREONE ERP(InfiniOne ERP

年商(連結)

189億5,000万円 (2016年12月)

従業員数(連結)

500名 (2016年12月31日時点)

対象業務

販売管理、生産管理、財務会計、貿易管理

導入期間

約1年

事業内容

アプライアンス向け部品、ファインケミカルの製造販売および不動産賃貸
各種繊維製品の製造加工販売を行う子会社の経営管理



シームレスな連携による多重入力・手作業の削減、監査証跡機能による信頼性の確保



株式会社トーア紡コーポレーション様(以下、トーア紡様)は、日本の毛織物産業のリーディングカンパニーとして、原毛から毛糸、 毛織物までの一貫生産体制を確立し、欧米の先進的な繊維メーカーに先んじる良質な毛織物を提供されております。
毛織物を中心とした衣料事業を幹に、トーア紡様は繊維の可能性を生かしたインテリア産業資材事業を展開。
また、時代の変化にいち早く対応し、ファインケミカル事業、アプライアンス事業、不動産事業など多角化を推進し、さらに新しい事業も成長させています。
いずれの事業も「品質第一」の姿勢を徹底し、“TOABOクオリティ”は信頼のブランドとしてそれぞれの分野で高く評価されています。


今回はFUTUREONE ERPの導入当時のお話に加え、普段の業務にどのようにシステムが貢献できているかを、
IT推進室部 部長 中井 邦義 様にお話をうかがいました。

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課題・提案・効果


課題
  • ■内部統制基盤の構築に対して、多大なコストが必要であると考えられていた
  • ■会計システムに直接連携しておらず、2重3重の入力が発生していた
  • ■標準原価計算を採用していたが、生産形態が変化する中で原価計算基準を見直す必要があった
提案
  • ■会計はもちろん、生産・販売・貿易管理システムとのシームレスな連携が可能、
      実際原価計算に対応、また内部統制機能を備えたFUTUREONE ERPの導入
  • ■関連グループ会社を含めたマスタ・原価計算基準の統合
効果
  • ■コストを抑えて、内部統制基盤を構築
    (多重入力や手作業を削減、監査証跡機能による信頼性の確保)

システム導入の背景

既存システムのままでは、内部統制のために多大なコストがかかることが予想されていた

本社

「当時、金融商品取引法と会社法の施行により内部統制が義務付けられ、当社も2009年1月からの対応が求められていました。
しかし、既存 システムでは、メインシステムとサブシステムが連携されておらず、重複入力が発生していました。このため内部統制に対応したシステムの構築を検討しました。」

既存システムは業務部門の要望をもとに作成したOAシステムで、利用者には親しまれていましたが、会計システムと直接連動している部分はほとんどなく、サブシステム毎の入力が必要となっていました。また、自社製造での主要製品に基準を置いた標準原価計算を行っており、生産形態が多品種少量生産及びファブレス化へと変化する中で、そのギャップが原価差額として発生していました。」



システム選定のポイント

シームレスな会計連携がシステム入替の必須条件

「当社が求めていた条件は、『シームレスに会計連携を行うことが可能なシステム』でした。
当初、新システムの候補はFutureOneを含め4社でしたが、条件に見合うシステムは『FUTUREONE ERP』ともう1社のみでした。

その中で、FutureOneを選定に至った決め手は、『求めている内部統制の必要条件を満たしていること』と、『打合せや提案の姿勢』です。
FutureOne は当社の業務や要望にじっくり向き合い、膝を突き合わせた提案をしてくれました。」



導入時の苦労した点

関連グループ会社のマスタ及び原価計算基準の統合

「導入時に苦労した点は、事業内容が異なる関連グループ会社を含めたマスタ及び原価計算基準の統合でした。
特に、自社製造での主要製品に基準を置いた標準原価計算から実際原価計算に移行するにあたり、これまでなかった現場の方々の実績(工数) の入力が必要となったことで現場の方々は最初は戸惑っていました。

今まで、現場の意見のみを反映させたシステムであっただけに、業務運用ルールの変更は大きな壁でした。
現場の方々への説明・説得は苦労 した点ではありましたが、強力なトップの意向・支援があり、最終的には理解を得ることができました。
逆に現場の方々から新しいシステム や業務運用ルールの活用法が挙がった時は嬉しかったです。」



導入後の効果

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「FUTUREONE ERPは、取引発生時点でモノとお金の入力を1回行うだけで、会計仕訳や後続の処理に連携するため、データはより確実に、且つ業務は楽になりました。
この入力処理は実際原価計算にも連携しており、原価差額もなくすことができました。
単体月次決算もほぼボタン1つで完了し、仕訳から元伝票も辿れるようになったため、監査業務にも貢献しています。
FUTUREONE ERPのフローに業務を統合させたため、新たなビジネスが発生しても新しく業務シ ステムを作りかえる必要がないので、ビジネスのスタートアップに掛かる手間がかなり省けました。」(現場の声)


「FUTUREONE ERPを導入してから、オペレーション業務をすることが少なくなりました。
例えば、『コマンドを流して、伝票が締まった後で集計の処理を行って、ページプリンタで印刷する』といった作業をシステム担当が行っていました。
そういったこれまでの作業や日次や月次・決算時のバッチ処理も、経理担当がオンラインで確認できるようになりました。
システム担当の業務負担が少なくなり、作業時間も削減できました。 システムに基本的なバグはないですし、改修作業をすることもほとんどなく安定して稼働してくれています。
システムにまつわる不具合や問い合わせも減り、FUTUREONE ERPは本当の意味でのインフラの基盤となり内部統制の要として信頼をおいています。」 (システム担当の声)



当社担当からのコメント

上場企業で歴史のあるトーア紡様のシステム全面刷新ということで、当社での導入を決めていただいたときは、とても嬉しい気持ちと大きな期待を背負うプレッシャーを感じました。
システム化の範囲は、「生産管理」「販売管理」「会計管理」「貿易管理」を一元管理し、かつ業種業態の異なるグループ会社でも同じシステムを利用するという、とても難易度が高いプロジェクトとなりましたが、トーア紡様の協力のもと、プロジェクトメンバー全員が真剣にかつ本音で意見をぶつけ合いながら、お互いにあるべき姿を模索し今のシステムを構築できました。

システムが稼働してからも上場企業として必要な手続きを期日までに実施するなど、トーア紡様のシステム基盤としてFUTUREONE ERPがあり、
「今のシステムは空気のような存在」というお言葉は、最大の褒め言葉だと思っています。
今後も、トーア紡様の発展を支える安定したシステム基盤を提供できるよう精一杯努めてまいります。



お客様情報

ロゴ

企業名

株式会社トーア紡コーポレーション

所在地

大阪府大阪市中央区城見一丁目2番27号クリスタルタワー18階

業務内容

各種繊維製品の製造加工販売を行う子会社の経営管理 アプライアンス向け部品、
ファインケミカルの製造販売および不動産の運営と開発

代表者

長井 渡

創業

1922年(大正11年)2月8日

URL

http://www.toabo.co.jp/

※記載されているお客様情報については、2017年12月時の情報です。