TOP > FutureOneメディア > 「最適なシステムを常に探求する」担当者に迫る! FutureOneとの付き合い方

「最適なシステムを常に探求する」担当者に迫る! FutureOneとの付き合い方

FutureOneメディア

食品卸売業

オーサワジャパン株式会社

導入製品

FUTUREONEIds(InfiniOne Sales

資本金

5,400万円

従業員数

55名

対象業務

受注・出荷・売上・発注・仕入・在庫管理

使用用間

約10年

業務内容

マクロビオティック食品、自然食品の販売




課題・提案・効果


課題
  • ■既存システムが通販専用のため、物流機能の不足で現場作業の負担が大きかった
  • ■出荷に時間がかかり、配送受付時間までに間に合わないことがあった
提案
  • ■POSレジ・ECサイト等の各種受注データを取り込む事で受注入力の省力化を実現
  • ■出荷倉庫の自動判定、ピッキング作業や検品処理等の効率化による物流機能強化
効果
  • ■現場の作業負担の軽減
  • ■出荷ミスの低減(在庫数の不一致が数百件→数十件へ)
  • ■出荷時間の短宿
  • ■お客様へのサービスレベルを向上

「マクロビオティック」を考案した桜沢如一が創業 70年以上続く自然食品の老舗

貴社の紹介をお願いします。

須藤様:当社は、1948年の創業以来、マクロビオティツク食品の流通を核として、全国の自然食品店やレストラン、スーパー、カフェ、薬局、料理教室、通販業などに最高の品質基準を守った商品を販売しています。


マクロビオティックを知らない人には海外から来た食養思想に聞こえるかもしれませんが、マクロビオティックは穀物や野菜、海藻を中心とする日本の伝統食をベースにした日本生まれの食事法です。その食事法を創り、日本に限らず世界に普及させたのが当社の創業者である桜沢如一です。

豊富なビタミンやミネラルを持つ玄米雑穀や自分の住む場所に近い所でとれた旬の有機野菜を摂取することで、健康な土壌で育まれた旬の野菜の「生」のエネルギーがその時期に体が必要とする栄養とうまくマッチし、自然の恵みをまるごといただくという考え方です。

桜沢資料室の風景1
桜沢資料室の風景2
桜沢資料室の風景3
桜沢資料室の風景

オーサワジャパンはそのマクロビオティックの普及活動の流れで、食材の提供をしている会社です。
桜沢の妻である、桜沢里真が1965年に開校したリマ・クッキングスクールから徐々に直接消費者への販売需要も増え、グループ会社としてリマコーポレーションを設立、通販での販売や直営店(2店舗)の運営など今に至ります。

最近は、ビーガンやベジタリアンなど、発祥は異なりますが近い考え方の食文化が目立つ様になっています。そういった考え方の普及活動への参加や、食材の提供などにも取り組んでいます。


今では自然食品を扱うお店も増えてきましたが、その中でオーサワジャパンは「厳密な品質基準」を守っており、それがブランドとして知られています。
というのも、取り扱っている商品の中には、オーサワのPBだけではなく、PB以外の商品もその品質基準を守って販売をしている点で、その信頼性が消費者の方の口コミなどで浸透してきています。
リピーターの中には、アトピーやアレルギーなどの病気に悩むお客様も多く、「オーサワさんから買えば、安心!」との評価を頂いています。

須藤様はその中でどの様な業務をされているのでしょうか?

須藤様:私自身は、15年ほど前にオーサワジャパンにシステム担当として入社しました。元来、情報システム担当になりたいというタイプではなかったのですが、ある時たまたま社内のシステム導入に携わったタイミングがあり、その時「性にあっているな」と感じたのがきっかけで、以来、情シスとしてキャリアを積んできました。

普段の業務は、各種システムやネットワークに関する障害や問合せの対応から業務に関する要望の取りまとめ等、IT全般の面倒を見ています。

また、情シスというと黙々と社内で作業をやっている感じが一般的かもしれませんが、私の場合、社内の声の収集だけでなく、セミナー・展示会などへ行き新しい技術や情報を求め常に業務の変化に合った最適なソリューションを探し回っていたりと、外に出ている時間がかなり多いのは、結構驚かれるかもしれません。

導入前の課題

通販専用システムを改変し卸売業務に使用…出荷作業の負担、時間の削減が課題

販売管理システムの刷新に踏み切ろうと考えた経緯を教えてください。
IT対策部長兼総務部長 須藤様

IT対策部長兼総務部長 須藤様

須藤様:当時利用していた販売管理システムが通販専用のシステムを改変したもので、物流機能がほとんどありませんでした。無い機能はマンパワーで補っていたため、現場での作業の負担は大きかったですね。

出荷作業にも時間がかかっていました。
配送には路線便を使っているため、配送受付時間が決まっています。本来なら、午前中までの受付は当日出荷したいところが間に合わず、翌日出荷分に回ってしまうといったことも起きていました。

また、出荷時間に間に合わせるために急いだ結果、正しい商品が梱包されていないといった作業ミスもあり、お客様にご迷惑をお掛けすることもありました。
物量が増えるのに比例して人を雇うにも限界がありますので、システムで改善出来るところはシステムで補うという視点で導入を検討しました。

システム選定のポイント

豊富な導入実績・OEM提供に裏付けされた柔軟なカスタマイズを支えるFutureOne独自ツール(基幹業務プラットフォーム"InfiniOne Core")を評価

当社をお選びいただいた理由をお聞かせください。
担当者

IT対策部長兼総務部長 須藤様

須藤様:FutureOneとの最初の接点は、オフコン(オフィスコンピュータ)が主流で、多くの企業がオフコンからのシステム刷新を検討しているような時代でした。

FutureOneの前身である(株)エルムがオープン化された基幹業務システムを提供していたことは以前から認識しておりました。
また、FutureOneのシステムは、パッケージソフトでありながら、独自のツール(※)によりカスタマイズが行いやすい点もわかっていましたので、選定には迷いはなかったです。 [※基幹業務プラットフォーム"InfiniOne Core"]

そもそも、システム刷新を行うにあたり、当社には物流に詳しい担当者がいたので、その担当者のノウハウが詰まった「合理化された物流のやり方を実現したい」という思いがあり、「柔軟なカスタマイズができること」は必須要件だと思っていました。

さらに、導入実績も多く、他社にOEM提供しているなど信頼性が高いことも決め手となりました。

導入効果

時間の短縮・作業ミスの低減はもちろん、サービスレベルの向上に効果を実感

FUTUREONEIdsを導入したことで、それまで抱えていた課題は解決されたのでしょうか?

須藤様:はい、当初予定していた機能、「合理化されたやり方」を見事に実現することができ、課題は解決しました。
それまでのように、出荷時間が配送受付に間に合わないということは一切なくなりました。


導入前は商品のピッキング作業の負担の大きさからミスも多く、棚卸時の実在庫数と帳簿上の数量の不一致が発生していました。導入前後でその不一致件数が数百件単位から数十件まで減ったのは明らかな導入効果だと思います。


また、誤梱包も無くなり、お客様へのサービスレベルを向上させることができました。
出荷作業一つでも、質を向上させることがさまざまなところへ波及していくことを実感し、導入効果は大きかったと言えます。

導入後の運用方法

半年毎に現場の改善要望をまとめ、「今の最適」を常に追求

FUTUREONEIds導入後、実運用はどのように行っていますか?

須藤様:システムへの入力を行う現場スタッフは、東日本物流センター6名、西日本物流センター4名の体制で、年末年始休暇を除き一年中フル稼働で使用しています。


当社では、半年に1回のペースで、現場から業務などの改善要望の声を集め、まとめています。
企業活動をしていれば当然、業務が増えたり、変わったりしますので、そこで発生する要望を把握する必要があると考えています。

要望は、物流会議などで精査しています。その結果、費用対効果が見込めそうなものがあれば、実業務で本当に効率化されるかの検証します。私はプログラミングができるので、必要に応じてプロトタイプを自作して、テスト運用することもあります。

自分たちで検証やテスト運用をせずに、ベンダーに開発を依頼して使ってみたらうまくいかない…では費用と時間の無駄遣いになってしまいます。

世間一般的にはシステムを構築した人は、構築後「自分で作ったモノを守る」人が多い傾向にありますが、私のスタンスとしては、「作ったモノを壊し続け、変化に沿った使えるモノを絶えず作っていくべき」と考え、より効率的に機能追加が行える様、自分でカバーできる部分の努力は当然行っています。

最終的に、効果が出そうな事が検証できたら、実際にベンダー相談をします。 お陰様でのFutureOneとの付き合いも長くさせていただいているので、依頼したい内容の難易度や費用感の見当も予めつけた上で、適宜相談させてもらっています。

現場の声から実現した追加機能とは、例えばどの様なものがありますか?

須藤様:最近だと、2015年に、ピッキングカートのシステムを導入しました。FutureOne様にはシステム連携の部分を開発していただきました。ピッキング作業はどうしても「人」に依存してしまう作業なので、負担やミスも多く、システムでカバーする方法を検討していました。


検討の結果、モニターに該当商品の棚番や数量などの指示に基づいて、スタッフが商品をカートに入れていき、正しい商品が入れられていれば出荷許可が出るといった仕組みを実装しました。棚番や数量などの指示は、FUTUREONEIdsから送られてきます。

この仕組みで商品の識別をしているのが、商品1点あたりの重量です。重量データもFUTUREONEIdsからカートへ送られ、重量検品をした後、再度、 検品結果を戻すといった仕様で連動させています。

お客様の声

FutureOneは、ともにシステムを作り上げてくれるパートナーのような存在

10年以上のお付き合いをさせていただいている中で、当社への評価をお聞かせください

須藤様:導入してから10年ほどの付き合いのなかで、FutureOneの営業担当者も数回変わりました。もちろん担当が変わらないことが一番ですが、新担当と一緒に打ち合わせに参加したり、長年の付き合いの中でサポートの方と直接のやり取りを経て面識が出来たりと、担当が変わっても会社として当社のシステム・業務の状況を把握してくれていることが伝わってきているので、安心感があります。


特に優秀だと感じるのがSE(システムエンジニア)です。これまでに他社のSEと話す機会も何度かありましたが、なかには一通り説明しただけではまったく伝わらない方もいます。
FutureOneのSEは、自社製品の機能についてだけでなく、当社のような食品卸販売に関する業務の知識にも詳しい点は、本当にありがたいです。


先ほど触れたような機能追加の相談は、主にサポートの方とします。長年FutureOneのシステムを利用しているので、追加開発の勘所のようなものは理解しているつもりですが、もちろんすべてを知っている訳ではありません。 相談した結果、「難しい」と判断されることもあります。でも、「難しい」で終わるのではなく、「どうすればできるのか」の代案を提示してくれます。このようなキャッチボールをしながら共創することができるFutureOneは、当社の基幹業務システムを一緒に作り上げてくれるパートナーです。


先ほど、初期導入から2回システムの総入れ替えをした点に触れましたが、こうした流れで常にやりたいことがが実現できているので、入れ替えのタイミングで他社に乗り換えようという考えは持ったことがありません。

今後の展望

賞味期限の管理のシステム化を目指して試行錯誤中

FUTUREONEIdsを活用した今後の展望があれば、教えてください。

須藤様:現在の課題は、賞味期限の管理です。これも、プロトタイプを社内で立ち上げ、テスト運用したうえで、現場でも使えそうか検証していますが、始めたばかりで業務的にも確立されておらず、試行錯誤で取り組んでいます。本来であればロット管理を厳格に行えば良い話なのですが、現場への作業工数負担があまりにも重くなってしまうため、二の足を踏んでいます。今後は、この部分も何か良い仕組みがあればシステム化したいと考えています。


また、社内のIT対策部門としては、後継者育成も課題のひとつです。最近、もう一人増えたので、プログラミングも覚えてもらい、発注前にシステムのプロトタイプを組めて、FutureOneのSEとも対等に渡り合えるような一人前の情シスに成長してもらえるように指導していますので、私が引退してからも今と同じ流れでお付き合いが続けられることを目指しています。


FutureOne様とは、導入当時は販売管理システムがメインでしたが、 Webサイトを見ると今は他にもさまざまなシステムを提供しているようなので、ほかのシステムでお世話になる日が来るかもしれません。

当社担当からのコメント

常に営業・システム・サポートのメンバーが連係

当社担当者:追加機能も含め、システムの導入に際しては常に営業・システム・サポートのメンバーが連係を取りながら進めています。須藤様からいただいたご要望について、何を実現したいのか、システムにあたえる影響はどの程度のものなのか、他により良い案は無いのか等を共有しながら進めることで、初期ヒアリングから導入後のサポートまで一気通貫で進めています。 当社に抱いていただいている安心感はそのままに、オーサワジャパン様の業務を共創するパートナーとして、これからもより良いサービス・付加価値を提供して参ります。

お客様情報

ロゴ

企業名

オーサワジャパン株式会社

所在地

東京都目黒区東山三丁目1番6号

業務内容

マクロビオティック食品、自然食品の販売

代表者

代表取締役社長 勝又 遊一

創業

1948年

URL

http://www.ohsawa-japan.co.jp/

※記載されているお客様情報については、2017年9月時の情報です。